このページではシャンプーなど化粧品類にも使われるヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルについて紹介します。
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルとは?
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルは、乳化やクレンジング剤、陰イオン界面活性剤の泡質をよくするために使われる非イオン界面活性剤です。
化粧品表示名:ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリル
医薬部外品表示名称:ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸グリセリル
英名:PEG-7 Glyceryl Cocoate
と表記されます。
商品名としてNIKKOL SG-CG700(日光ケミカルズ株式会社)やMファインオイル COG-7M(ミヨシ油脂)などがあります。
ヤシ脂肪酸と多価アルコールのグリセリンのモノエステルであるヤシ脂肪酸グリセリルに、酸化エチレンを付加重合し合成されるモノエステルです。
常温では淡黄色の液体になります。
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルの特徴は?
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルはシャンプーに配合した時、髪のキシミ感を緩和できる特徴があります。
髪を洗う時のヌルつきをおさえ、サッパリとした洗い上がりが特徴です。
ボディソープ、クレンジング、メイクアップリムーバー、ヘアミスト、スキンケアなど数多くの化粧品で活躍しています。
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルの毒性や安全性は?
ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルは環境中の微生物・酵素の働きによって、最後には無害な物質まで分解されるます。
そのため環境への影響は少ない成分です。
動物実験での毒性試験はヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルとしてLD50:>19.9g/kg。
これは毒性がないのと同じことを示しています。
ヒトを対象とした皮膚刺激性の検査では、50%ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルを24時間パッチテストしたところ皮膚刺激反応を示さず。
さらに濃い100%ヤシ油脂肪酸PEG-7グリセリルの試験でも皮膚刺激を示さなかったことから皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。
眼刺激性についてもほとんどないという結果になりました。
アレルギー性の検査でも皮膚感作反応はほとんどなし。
発がん性などのAmesテストではnegative(陰性)であり、問題なしと報告されています。
安全性のとても高い成分ということですね。
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