ココアンホ酢酸Naとは?安全性と成分の特徴

ココアンホ酢酸Naサムネイル 成分解析

このページでは、シャンプーなどに含まれるココアンホ酢酸Naについて紹介します。

ココアンホ酢酸Na(ナトリウム)とは

表示名称・・・ココアンホ酢酸Na、
医薬部外品表示名称・・・2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン
といいます。

ココアンホ酢酸Naの成分の特長

ココアンホ酢酸Naは両性合成界面活性剤で、カチオンとアニオン(陰陽イオン両方)が分子内に含まれており、起泡力が高い成分です。

温泉やヨーロッパ等の海外では硬水が使用されている地域がありますが、その硬水で使用したとしても泡立ちや洗浄力が良い界面活性成分です。

界面活性剤の中には硬水で使うと極端に泡立ちが悪くなってしまうものもあります。

髪にツヤを与えて柔らかくし、皮膚や目に対する刺激が弱く、頭皮にも優しい使い心地ですので、
赤ちゃん用のシャンプーや、お肌が弱い方向けの低刺激性シャンプー、リンス、コンディショナーとして重宝され多くの製品で使用されています。

他にもヘアトニック、ヘアローション、頭髪用化粧品などにも乳化剤として配合されています。

お肌に対しても刺激性や溶解性が少ないマイルドタイプで、保湿力が高くしっとりするので、敏感肌が気になる方への洗顔料、化粧水、乳液、クリームとしても好まれています。

 

ココアンホ酢酸Naの安全性

2017年現在、ココアンホ酢酸Naにおける安全性を調べたところでは、皮膚への刺激性や毒性はほとんどありませんでした。
製品自体の多くは、既に「皮膚や目に対し、低刺激性」と謳われて使用されていますが、
実際には、眼刺激性については不明、となっています。

詳細を記載するとあまりに長くなってしまうため、かいつまんでまとめます。

 

信頼のおける検査機関にて検査が行われたところ、
40%溶液を兎に4時間貼り付けパッチテストをしても皮膚刺激無し、という結果だったことに加え、ヒト141人に対しても40%溶液で10%水溶液のパッチテストを行い、刺激性なしだったとの事です。
それらの結果から、皮膚刺激性や毒性はほとんどないのではないか、と考えられています。
(ただ、2012年に行われた日本皮膚アレルギー・接触皮膚炎学会で、ココアンホ酢酸Naによるアレルギー性接触皮膚炎の報告が1例ありました。
極めて低い可能性ですが、そういった事例が報告されているため、やはり個人個人の体質や時と場合によって、接触性皮膚炎が起こる可能性も完全否定はできないようです。)

気になる方には、ぜひ安全性データシートの皮膚刺激の試験の詳細結果を参照してみて頂きたいのですが、そちらによれば、ココアンホ酢酸Naはほぼ無刺激で細胞毒性もないので、安全性が高いのではないか、と考えられます。

ちなみに不明とされている眼刺激性に関してですが、
二件の信用できる検査機関にて検査が行われ、そのうちの一つの結果では、40%溶液を兎に点眼したところ、重大な眼刺激を引き起こしたと記載があります。
ですが、もう一件のデータシートによれば、同じ40%溶液の検査では、ごくわずかな眼刺激あり、といった真逆の結果が出ております。
この相反した結果により、眼刺激性については不明であるとのことでした。

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